「子どもを増やすために、結婚を増やそう」。少子化対策では、こうした逆算の発想が見られます。

出生数というゴールから逆算して、結婚を、その手段として位置づける。一見、合理的に見えます。でも、この逆算は、大切なものを見落としています。

出産や結婚の選択を否定するものではありません。「逆算の順序」を問う記事です。

「逆算」の発想とは

逆算の発想は、こういう流れです。

  1. 出生数を、増やしたい(ゴール)
  2. そのためには、結婚を増やす必要がある(手段)
  3. だから、女性に結婚・出産を促す(対象)

このとき、女性の人生は、出生数というゴールのための「手段」として、位置づけられます。

こぼれ落ちる、本人の意思

この逆算で、すっぽり抜け落ちるものがあります。それは、当事者本人の意思と幸福です。

  • 結婚したいかどうか
  • 子どもを持ちたいかどうか
  • どんな人生を、生きたいか

逆算は、ゴール(出生数)を起点にするので、本人が「何を望むか」という、いちばん大切な出発点を、飛ばしてしまいます。

人生は、社会のゴールから逆算するものではなく、自分の望みから始まるもの。

順序は、逆である

本来の順序は、逆算ではなく、こうあるべきかもしれません。

  1. 一人ひとりが、望む人生を生きられる(出発点)
  2. その中で、結婚したい人がする、産みたい人が産む
  3. 結果として、社会の形ができる

個人の幸福が先で、社会の数字は後。この順序なら、誰も「手段」になりません。

「産む・産まない」は、本人のもの

子どもを持つかどうかは、極めて個人的で、本人の心と体に関わる決断です。

  • 社会の要請で、決めるものではない
  • 誰かに、急かされるものでもない
  • 本人が、自由に選ぶもの

逆算の圧力に、この自由を明け渡してはいけません。

今日から

「少子化なんだから」という逆算の圧力を感じたら、思い出してください。

人生は、社会のゴールから逆算しない。自分の望みから、始める。

あなたの結婚も、出産も、誰かのゴールのための手段ではありません。あなた自身の望みから、自由に選んでいいのです。