夕方になると、まぶたが重い。週末まで、あと少し。そう自分に言い聞かせながら、疲れをなかったことにして、また机に向かう。そんな日が、続いていませんか。

いつのまにか、疲れは「いけないもの」になっています。生産性を下げる邪魔者で、できれば消したい欠点。だから私たちは、栄養ドリンクで打ち消し、気合いで上書きし、感じないふりで押し切ろうとします。

でも、疲れは敵なのでしょうか。あなたを困らせるために、わざわざやってくるものなのでしょうか。少しだけ、その正体を疑ってみたいのです。

疲れは攻撃ではなく、連絡です。差出人は、あなたの体。

疲れは「お知らせ」の形をしている

体は言葉を持ちません。だから、感覚で伝えてきます。

  • 「そろそろ休んで」を、だるさで届ける
  • 「使いすぎ」を、肩の重さで知らせる
  • 「足りていない」を、眠気で訴える
  • 痛みやしびれは、もっと強い手紙

疲れは症状ではなく、メッセージ。受け取り手がいて、はじめて意味を持ちます。

「消す」と「受け取る」は、別の道

疲れへの向き合い方には、二つあります。

  • 打ち消す:感じないように上書きする
  • 受け取る:何を伝えたいのか、聞いてみる

打ち消し続けると、連絡はだんだん大きくなります。小声で済んでいたものが、やがて大声になる。早めに受け取れば、それで足りるのです。

無視された連絡ほど、次は強くやってきます。

体は、敵対していない

疲れを敵だと思うと、体まで敵に見えてきます。でも、立ち止まって考えてみてください。

  • 体は、あなたを止めたいのではなく、守りたい
  • ブレーキは、嫌がらせではなく安全装置
  • 疲れを感じられるのは、センサーが生きている証拠
  • 鈍いより、気づけるほうがずっと心強い

味方を敵と勘違いしているうちは、せっかくの連絡も届きません。

受け取り方を、ひとつずつ

特別なことは要りません。小さな返事から始めてみましょう。

  • だるい日は、予定を一つだけ手放す
  • 「疲れた」を、口に出して認める
  • 眠いなら、まず十五分だけ目を閉じる
  • 長く続く不調は、専門家に相談を(あくまで目安として)

休むことは、サボりではありません。連絡に返事をする、まっとうな対話です。

疲れていい、という前提に立つ

「疲れてはいけない」という思い込みを、そっと外してみます。

  • 疲れない人が偉いわけではない
  • 倒れるまで頑張ることは、強さではない
  • 体型や見た目のためでなく、自分のために整える
  • 比べる相手は、元気そうな誰かではない

疲れを許せる人は、自分を長く大切にできる人です。

今日から

疲れは、あなたを責めにきたのではありません。体が、あなたのために送ってくれた連絡です。

封を切って、読んでみてください。たいてい、そこにはこう書いてあります。「少し休んで。あなたが大事だから」。

その手紙に、今日はひとつ、返事をしてあげましょう。受け取ってもらえた体は、きっとこれからも、あなたの味方でいてくれます。