「気が利くね」「君がいると助かるよ」。褒め言葉のはずなのに、なぜか、それと引き換えに、雑用が増えていく——。

この、やわらかい言葉でくるまれた構造に、心当たりはありませんか。「気が利くね」で雑用を回されるの、もう終わりにしましょう。

敵は人ではなく前提。褒め言葉に潜む「仕組み」を見ます。

「褒め言葉」という、巧妙な仕組み

「気が利くね」は、たしかに褒め言葉です。でも、それが雑用とセットになると、巧妙な仕組みになります。

  • 褒められると、断りにくくなる
  • 「気が利く人」を演じ続けてしまう
  • 評価されない雑用が、どんどん回ってくる
  • 本来の仕事の時間が、削られる

褒め言葉は、雑用を「自然に」引き受けさせる、やわらかい圧力として、働くことがあるのです。

なぜ、特定の人に偏るのか

「気が利く」雑用は、なぜか、特定の人に偏ります。

  • 一度引き受けると、「あの人に頼めば」となる
  • 断らない人に、集中する
  • 「女性のほうが、気が利く」という前提も、絡む

これは、その人の能力の問題ではなく、役割が固定されていく仕組みの問題です。

「気が利くね」は、評価されない雑用を、自然に引き受けさせる、やわらかい圧力になりうる。

雑用そのものは、悪くない

ここで、大切な区別を。雑用や、気を配ること自体は、悪いことではありません。チームには必要な働きです。

問題は——

  • それが、評価されないこと
  • 特定の人に、偏ること
  • 本来の仕事を、圧迫すること

雑用を「するな」ではなく、「偏りと、評価されなさ」を、見直すのです。

「終わりにする」ための一歩

この仕組みを変えるには、小さな一歩から。

  • 雑用を、当然のように引き受けない
  • 「今、手が離せないので」と、断ってみる
  • 雑用の分担を、提案する
  • 本来の仕事に、時間を使う

「気が利く人」を、降りる勇気も、ときには必要です。

今日から

「気が利くね」と言われて雑用が回ってきたら、立ち止まってください。

褒め言葉でくるまれた雑用の偏り、もう終わりにしていい。

気を配ることは貴い。でも、偏りと評価されなさは、見直していい。本来の力を、本来の仕事に使うために。