年収や貯金、投資の話になると、つい口をつぐんでしまう。「がめつい」「現実的すぎる」と思われたくない。そんな感覚が、どこかにありませんか。
それは、あなたが上品だからではないかもしれません。「女はお金の話をしないもの」という前提を、いつのまにか自分の声として内側に取り込んでいるだけ、ということもあります。
一度、立ち止まって問い直してみましょう。その「品がない」という感覚は、本当にあなたのものでしょうか。それとも、誰かにとって都合のいい沈黙でしょうか。
敵は「お金の話をする女」ではなく、「女に黙っていてほしい」という前提のほうです。
「品がない」は、誰を守ってきたか
お金に無頓着であることが「奥ゆかしさ」とされてきた時代がありました。けれど、その美徳は誰の得になっていたのでしょう。
- 値段を尋ねないほうが、売る側は値切られずに済む
- 給与交渉をしない人ほど、雇う側はコストを抑えられる
- 「お金に疎い」を演じるほど、判断を他人に委ねてしまう
上品さの名のもとに、自分の取り分を見ない癖がついていた——そう気づくだけで、力の向きが変わります。
お金の話は、自分を大切にする話
お金の話は、損得勘定の話ではありません。自分の時間と労力に、正当な敬意を払う話です。
- 自分の仕事に、いくらの価値があるか知ること
- 老後や万一に、自分で備えられる安心を持つこと
- 「誰かに養ってもらう」以外の選択肢を、自分に許すこと
経済的な自立は、孤独のための防具ではありません。誰かを愛するときも、対等でいられる土台になります。
自分の足で立てる人は、誰かと手をつなぐときも、しがみつかずに済みます。
「現実的すぎる」と言われたら
夢がない、と言われると、つい黙ってしまう。でも、現実を見ることと、夢を持つことは、矛盾しません。
- 数字を把握している人ほど、安心して挑戦できる
- 備えがある人ほど、嫌な関係から離れられる
- お金を語れる人ほど、選択肢を多く持てる
現実を見るのは、夢を諦めることではなく、夢を守る準備です。
知ることから、静かに始める
いきなり投資や資産形成に飛び込む必要はありません。まずは「知る」だけで十分です。
- 毎月の収入と支出を、ざっくり眺めてみる
- 気になる制度や言葉を、ひとつ調べてみる
- 信頼できる人や本に、ひとつ質問してみる
なお、資産形成や税の話はあくまで一般的な目安です。具体的な判断は、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談すると安心です。
選び方は、ひとつではない
扶養に入る、専業を選ぶ、共働きを続ける。どれも、その人が考え抜いた選択です。
- 誰かと支え合う形を選ぶことも、ひとつの自立
- 数字を全部背負わなくても、構わない
- 大切なのは「知らないまま委ねる」をやめること
正解は人の数だけあります。問われているのは、あなたが納得して選んだかどうか、それだけです。
今日から
お金の話を避けたくなったら、一度だけ問い直してみてください。その遠慮は、本当に自分の品なのか、と。
「女がお金の話をするのは品がない」——それは、あなたを黙らせておきたい誰かの都合かもしれません。
知ること、語ること、自分で選ぶこと。それは品を損なうどころか、あなたの輪郭を、いっそう美しくします。