新しい教室のドアを開ける。その前で、足が止まる。「この歳で初心者なんて、恥ずかしい」。学びたい気持ちより先に、その一言が胸をふさぎます。
若い子に混じって、いちばん下手なのは自分かもしれない。手が震える、声が小さくなる、わからないことを聞くのもためらう。その恥ずかしさは、決して気のせいではありません。本物の感情です。
でも、ひとつだけお伝えしたいことがあります。その「恥ずかしい」は、思っているほど長くは続きません。
「恥ずかしい」は、入口にだけ立っている感情です。中に入ってしまえば、すぐに後ろへ消えていきます。
恥ずかしさのピークは「始める前」
いちばん怖いのは、たいてい始める前です。やる前の想像が、恥ずかしさをいちばん大きく膨らませます。
実際にやってみると、「あれ、こんなものか」と拍子抜けすることが多いもの。頭の中の不安は、現実より大きく描かれがちです。
- 恥ずかしさのピークは、行動の「前」にある
- 始めた瞬間から、感情はゆるみ始める
- 想像の中の視線は、実際よりずっと厳しい
- 「やる前」を越えれば、半分は終わっている
3日で、慣れていく
人は、思っているより早く慣れます。同じ場所に通えば、3日もすれば空気が変わります。
新しい環境を脅威と感じる反応は、繰り返すほど和らいでいくとされています。怖かった場所が、ただの「いつもの場所」になっていく。
- 1日目は緊張、2日目は様子見、3日目は少し慣れる
- 顔なじみができると、恥ずかしさは薄まる
- 「初めて」は、繰り返した瞬間に「初めて」でなくなる
- 慣れは、勇気の代わりに働いてくれる
※心や慣れの感じ方には個人差があります。詳しくは最新の情報をご確認ください。
誰も、あなたほど見ていない
そして、ここが大事なところ。周りはあなたが思うほど、あなたを見ていません。
教室にいる人も、自分のことで精一杯です。あなたの手つきを採点している人は、実はどこにもいないのです。
- 人は、他人より自分の失敗に注目している
- あなたの不器用さを、誰も記録していない
- 視線を感じるのは、自分の中の声であることが多い
- 観客は、あなたが想像でつくっている
あなたを見張っているのは、たいてい他人ではなく、刷り込まれた「いい歳して」という声のほうです。
「恥ずかしい」の先に、ちゃんと続きがある
恥ずかしさで引き返した場所には、何も残りません。でも、越えた人だけが見る景色があります。
最初の数日を越えると、感情は学びそのものに置き換わっていきます。できることが増え、恥ずかしさの居場所が、だんだんなくなっていく。
- 越えた先には「楽しい」が待っている
- 下手なまま続けた人だけが、上手くなる
- 恥ずかしさは、入場料のようなもの
- 払えるのは、一歩を踏み出した人だけ
今日から
「恥ずかしい」と思う期間は、最初の3日だけ。その3日は、あなたがあなたを取り戻すための、ほんの入口です。
下手でいい。緊張していい。震える手で、それでもドアを開けたあなたは、もう恥ずかしさの一番つらい場所を越えています。3日後の自分は、きっと笑っています。その一歩を、どうか自分で選んであげてください。